アウトプットを頑張る

初めてのプログラミング学習期間中の記録と、日頃読んでいる本をメモのアウトプットをがんばります。

【読書メモ】視点という教養(リベラルアーツ) 世界の見方が変わる7つの対話 深井 龍之介 (著), 野村 高文 (著)【2/3】

思考OSをアップデートをするためのヒント

本書は第3回 JAPAN PODCAST AWARDS ベストナレッジ賞受賞
「ascope〜リベラルアーツで世界を見る目が変わる〜」の書籍化です。 今回は仏教学と歴史学のところをまとめていきます。

本書の構成(🌟今回ご紹介する所)

Chapter04 仏教学🌟

「実はきわめて論理的な仏教の世界へようこそ」 松波 龍源 実験寺院 寳幢寺 僧院長

仏教の教えは、すべてロジックでつながっている - 頭脳(理性)を使って心理に到達しようとする西洋哲学との対比 - 短期的な利益よりも長期的な利益を取りにいく思考があり、資本主義の持続可能性が注目されている今こそ、知られるべき考え方 - ミャンマーのスンルン大僧正からの対話で「仏陀とは何か」の定義に下記のような回答をした - 仏陀はまだ悟っていない普通の人間を悟りに導くことが出来る人のこと - 補足として、仏教は大きく分けて2つに分かれる - 現代の東南アジア(ミャンマーも含む)を中心に進行されている上座部仏教小乗仏教)と大乗仏教(日本はこちら)。 - そして悟りの完成形態の2種類あり、「仏陀」と「阿羅漢(あらかん)」、上座部仏教では、「阿羅漢」をめざして修行し、大乗仏教では「仏陀」を目指す。 - 違いは阿羅漢は仏陀によって悟りに導かれた人と、普通の人間を悟りに導くことが出来る人が仏陀

仏教から解く「私とは何か」

  • 自我をどのように捉えているか
  • 大乗仏教では大きく2つの根本思想「唯識」と「中観哲学」
  • 仏教では、「私」と「他者」がセットで考える。

「私」が認識することによって他者が存在するし、他者が存在することによって、「他者でないものとしての私」が確定する
  -中略-
「私」を含めた何か1つの存在は、それではないすべてのものに担保されている事実がある

  • 「輪廻転生」を説明するためのゲーム理論囚人のジレンマ
  • 2人の犯罪者が捕まり、それぞれ別の部屋に入れられ取り調べのときに、それぞれ取引を持ちかけられる。2人とも自白したら、懲役5年。一方が自白し、一方が黙秘したら、自白したほうは即釈放、黙秘した方は懲役10年。2人共黙秘すれば懲役2年。さあどうする
  • 1回きりの有限ゲームか無限繰り返しゲームかによって、囚人の行動は変わる。有限ゲームなら、相手を裏切ったほうが有利だが、無限繰り返しゲームの場合、仕返しされる可能性が高く、すると自分の懲役は永遠に5年が10年になってしまうため黙秘を選んだほうが得策。
  • これをパレート最適ナッシュ均衡という。「相手の戦略に対して自分がどういう手をとれは利益が最大化するか?」という考え方
  • 諸行無常」・・私達は気に入ったものがあれば、永遠にそれであってほしいと願ってしまう。変わらないでほしいのに変わってしまうから、あらゆるものに執着が生まれ、苦が生まれる。この執着に対して「永遠はないんだ」と受け入れる。
  • これは実はポジティブな考え方。
  • 「空即是色」と「色即是空」の考え方、原因があって結果が導き出される真理と結果が確定することで、原因が特定される真理の2つがある。時間軸のベクトルのこちらと向こうからの2つあって、両方が1点で交わらないといけない。あらゆるものが現れては、変化をして消えていく。
  • 所有の概念は「勘違い」今の状態を記号てきに表したものに過ぎない。

悟りとはどんな状態か
「悟り」とは現代的な表現をすると、われわれの取り巻くこの世界を、自我にとらわれずにメタ認知することです。
ー中略ー「プラパンチャ」というものの見方。何かに名前と概念を当てはめて固定的に理解しようとする態度は、世界を記述し理解するには不十分だということです。

  • 大切なのは自分と世界の調和をとること、「こうすべきだ」「こうでないと嫌だ」というこだわりから脱却できれば、自分はもちろん周りにも平穏や豊かさが訪れるはず。

Chapter05 歴史学🌟

歴史を学ぶことで「つっこみ力」を磨け 本郷 和人 東京大学史料編纂所 教授

  • 歴史は暗記対象ではなく「解釈」をすることでその時代への想像力を働かせる。面白い学問。
  • 史料を読むときに注意が必要な「ヒストリー」と「ストーリー」のバランス
  • 「史料だけでなく流れで歴史を考えるのが大事」と「史料にない部分はうかつに補ってはいけない」

自分がアクセスできる範囲の限られたファクトから、それを話す人の立場を踏まえ、想像力を働かせて「実際どうだったんだろうか」を考える。
中略
その視点を日常生活に生かした方がいいよね、と言いたかった。
中略
情報があふれる現代社会を生きる僕たちも、ファクト、というか「ファクトだと思っているもの」に大きく影響されるということです。