顧客起点の経営 読書メモ
はじめに
顧客が見えなくなると事業成長は止まる
- 多種多様な業界特性や企業特性を超えて共通する経営課題は経営から顧客が見えなくなっていること
- 経営者が顧客をしっかり見つめている企業はこの3年間でも売上を伸ばしている
- 「顧客起点の経営」の大切さ
- 顧客の心理、多様性、変化を3つのフレームワークで把握、経営に顧客理解を実装する。
なぜ経営から顧客が見えなくなるのか
- 自社のプロダクトが提供している便益と顧客の関係が見えなくなっている
便益とは、おいしい、便利だ、気持ちいい、何かがカイケルしたと言った、顧客が実際に受け取る利便性を指します。
- 便益+独自性も必要。
便益とは言い換えると「顧客が買う理由」です。独自性は「顧客が他のプロダクトを買わない理由」です。
本書の構成
- 序章 経営が顧客を見失う理由
- 第1章 顧客起点の経営改革の全体像
- 第2章 経営の視界に「顧客の心理と行動」を組み込む
- 第3章 収益を生み出す「顧客戦略(WHO&WHAT)」の立案
- 第4章 継続的に収益を高める「カスタマーダイナミクス」
- 第5章 NPIを加えた「9セグズ カスタマーダイナミクス」
- 第6章 顧客起点の経営改革とビジョン
- 第7章 ドラッカーを顧客起点で読み解く
- 対談 顧客起点の経営の実践
序章 経営が顧客を見失う理由
10年変わらない経営の課題「収益性の向上」
メモ 収益性の向上が課題なのは、直近と思っていたので、 10年間解消されていないことが少し意外だった。
すべての企業が直面する企業成長の危機
- ハーバードビジネススクール准教授のラリー・グレイナー博士の「企業成長には5つの段階があり、それぞれの段階で乗り越えるべき危機がある」
- 発表から50年経っても、この問題は変わらない。
- ほとんどの企業が第2、3段階あたりで足踏みをする。
- 組織が拡大すると、情報伝達や組織構造は複雑になってしまう。結果、複雑性を解決するために、意識が組織内部に向かうようになる。
- そのために顧客への興味や意識が急速に失われてしまう。
- ピーター・ドラッカー氏 「顧客は誰か」の組織的な理解こそが、大企業病を克服する鍵
第1章 顧客起点の経営改革の全体像
顧客の何が具体的に見えていないのか
- 顧客の心理と顧客の行動の関係
- ❌ 顧客の情報接触や購買といった行動しか見ない
- ⭕️ 行動の理由となる「心理」の理解が差を生む
- 顧客の多様性の理解
- ❌ 顧客を合計数や平均値で増すとして扱う
- ⭕️ 価値観やニーズの「多様性」の理解が差を生む
- 顧客の変化の理解
- ❌ 顧客は固定化し過去と同じである前提で投資
- ⭕️ 過去の延長ではない「変化」の理解が差を生む
顧客の視点で見る
顧客起点の経営への3つのフレームワーク
- 顧客起点の経営構造
- 顧客戦略(WHO&WHAT)
- 顧客動態(カスタマーダイナミクス)