第4章 顧客が求めること、ソフトウェアが実現すること
ソフトウェアの導入だけで課題は解決しない
- 顧客が興味あるのは、自社のビジネスをそどう解決するのかという点
- マーケティングメッセージでその興味に沿う形でメッセージを出す結果、導入すれば解決と勘違いが起きてしまう
- 顧客に刺さるメッセージに加えて、顧客のビジネス課題を分析し、実際にどのような形でその製品、サービスが顧客のビジネスの課題を解決するのかまでの道筋を示す必要がある
- ビジネスの課題はそれぞれのため、汎用的なストーリーを作るのがマーケティングの役割
ITの製品やサービスが提供する物と顧客が望むこと
- どうシナリオを作るのか
- フレームワークとしては、バリュープロポジションキャンパス
- 顧客視点と提供者視点でどんなニーズが存在するのか、それに対してどのように製品やサービスが価値を提供できるのかを紐付けを導き出す - マーケティングの戦略立案で設定したターゲティングでは、解決したいビジネス課題を持っていて、かつ製品やサービスがビジネスの課題を解決するためのシナリオにピッタリとマッチする - そのためにには顧客が求める価値としてのビジネス課題の解決 ⇔ 製品やサービスが提供する価値としての機能や性能の間にあるギャップを理解し、どう埋めていくかを顧客に理解してもらうことが重要
経営の課題を起点にビジネスの課題を考える
- 既存ユーザーでない顧客に、製品やサービスがビジネスの解決に役立つと納得してもらう。
- そのためにビジネスの課題を要素分解し、それぞれの要素に製品やサービスがどのように対応し、ビジネス課題を解決するかを示す。
- ビジネスの要素分解の2ステップ
- ビジネスの課題を経営の視点で論理的に要素分解
- 世の中のトレンドや企業の状況を考慮し、分解した課題の主要な要素を抜き出し、制約条件や避けるべきことを加味する
- 2ステップを通じて、顧客のニーズを明確にする。
ビジネスの課題を経営の視点で論理的に要素分解
- イシューツリー、ロジックツリーを使う
- MECE(ミーシー)にぬけもれなく
世の中のトレンドや企業の状況を考慮し、分解した課題の主要な要素を抜き出し、制約条件や避けるべきことを加味する
- 顧客のビジネス課題を解決するかのストーリー作りのため
顧客プロフィールを3分割する
顧客の仕事|Customer Job 成し遂げるべき事柄 根本的ニーズ
- ゲイン|手に入れたい恩恵やポジティブな欲求
- ペイン|避けたいリスクやネガティブな課題
ソフトウェアの機能とそれが解決する課題
ソフトウェアの機能が解決するのはプロセスの課題
- ソフトウェアの仕組みを理解する
- 根本的仕組みは「Input ー Process ー Output」
- IT製品を導入=プロセスの変化 つまり、ビジネス課題の解決は実現できない。
- IT製品やサービスを部品としてビジネスプロセスの枠組みをつくる。
- その枠組に沿って、人や組織、プロセスを変化させていく
バリューマップ記述プロセス
- 顧客プロファイルの入力
- ゲインとペインを分けて主なニーズを記述
- ニーズをどのように解決できるかを検討
- 機能や特徴がどんな価値を提供するのか、それをどのように活用することで、ニーズを解決できるのかをシナリオを記述していく
ビジネス課題とソフトウェアで実現することのすり合わせ
ビジネス課題とソフトウェアの機能の間に人がいる
- ソフトウェアの機能に、組織やプロセス、文化といったいった形で人の関わりが変化することでビジネス課題に向けて動き出すことが出来る
- 人の関わりの変化にはハード面とソフト面がある
- ハード、ソフトとは、マッキンゼーの経営分析のフレームワークの7S
7S
S | 概要 |
---|---|
Shared Value (共有の価値観) |
組織全体で持つ共通の価値観や会社としての理念 |
Strategy (戦略) |
組織としての目標を達成するための指針 |
Structure (組織構造) |
組織の構造 |
System (システム) |
事業を行うためのルールやプロセス |
Staff (人材) |
組織に属する人材とその分類・配分 |
Style (経営スタイル) |
経営の特徴や組織文化 |
Skill (能力) |
人員が持つ能力 |
ビジネス課題を解決するためのストーリー
- イシューツリーを使って、課題を洗い出す。
- 課題をインプットし、解決すべき課題など顧客プロファイルを作成する
- その顧客に対して、製品やサービスがどのように解決できるか、バリューマップにシナリオを記載
- 顧客としてどのような変化が必要なのかを考慮する
- 上記で作成されたのは汎用的なストーリーであることを認識する。