最強Appleフレームワーク 松村太郎 (著), 德本昌大 (著) 読書メモ Part.3
第2章 イノベーションを理解し作り出すフレームワーク
顧客のニーズとウォンツを満たす「4P分析」で戦略を作る
「4P分析」で顧客に"体験"を届ける戦略を作る

- Product(商品)・・顧客にどのような製品やサービスを提供するか
- Place(流通)・・その製品やサービスを、いくらで提供するか
- Price(価格)・・どのような場所で製品やサービスを顧客に届けるか
- Promotion(販売促進)・・広告宣伝で製品やサービスを知ってもらいたい、店頭でのキャンペーンなどで顧客に購買してもらうための活動
刻々と変わる4Pに対応する
4Pは「顧客がどんな商品を好むか」「既存顧客がどのように進化してくれるとうれしいか」「現在かかえている問題(ペイン)はどこにあるのか」といったことを分析し、これを解決する戦略と立てる際に有効
- 4P分析を一度すれば、未来永劫それを利用できるわけではない
市場、顧客の変化に応じて、これらを変化させていく必要がある
アップルのヒット商品は、正しくプロダクトアウトができる「デザイン思考」で生まれる
「4P分析でアイフォーンは生まれたか?」という疑問
- 2007年以降、スマートフォンの定義は「大きなタッチパネル画面と優れた ソフトウェア」「アプリ追加によって機能が増えるデジタルデバイス」になった
- 全画面タッチパネルの携帯電話は1996年にも日本でも発売されていたが主流にはならなかった
- アイフォーン登場以前は、スマートフォンといえばプラスティックの極小サイズのキーボードが端末の半分をしめていたものを指していた
どんなに、技術や市場を分析してもアイフォーンは登場してこなかった。
そこには、何らかの別の方法、もしくは非連続的なアイデアが必要になってきます。
「4C分析」と組み合わせて検討する
- コミュニケーション(Communication)
- 利便性(Convenience)
- コスト(Cost)
- 価値(Customer Value)
・価値と製品
価値 (Costomer Value)は必ずしも、製品(Product)の善し悪しのみで決まるものではなく、例えばブランドや先進性といった情緒的価値、アフターケア、製品の長持ちする期間、リセールバリューなども含まれます。・コストと価格
価格(Price)は企業からすれば、顧客に対する製品やサービスの販売価格ですが、顧客はそれ以外にも、金銭的、非金銭的なコスト(Cost)を支払います。例えば買いに行くための時間、それを使うための交通費、周辺機器を用意する手間や費用、そして習得にかかる時間も含まれます。・利便性と流通
どんなに製品や価格が魅力的であっても、それらが入手困難であれば、顧客は手に取ることができません。そのため、売り手にとっての流通(Place)は、顧客にとっての利便性(Convenience)と一体化しており、顧客が買いやすいよう、流通を整えることが重要です。・コミュニケーションとプロモーション
売り手にとっては、「商品をどのように宣伝するか?」というプロモーション(Promotion)を重視してきましたが、買い手は昨今、一方的なプロモーションを嫌い、双方向のコミュニケーション(Communication)を求めるようになってきました。
買い手の声に耳を傾けるサポート部門やSNSの活用を通じて、顧客に積極的に製品やプランドへ関わってもらう機運を作り出そうとしています。
- 4P分析と4C分析を組み合わせ、売り手から競争優位性を高めながら、買い手の視点から顧客価値、顧客満足度を高めていくことが重要
- ただ、すべて高めていけば良いというわけではない
ジョブズの名プレゼンで語られる「デザイン思考」
デザイン思考を学ぶうえで、最も参考になるのが「スティーブ・ジョブスの名プレゼン」と言われる2007年のアイフォーンの発表
プレゼンの流れを「共感」→「問題定義」→「アイデア」を披露

近年のデザイン思考からみた傑作は、エアーポッズ
- エアーポッズのをデザイン思考の前半部分
- 共感 「ワイヤレスヘッドフォンは、面倒くさい」
- 問題定義 「ペアリングが煩雑」「接続が不確実」「ワイヤレスなのにケーブルが煩わしい」「バッテリー持続時間が短い」「充電が頻繁で非効率」
- アイデア 充電器と一体型のフタ付きケース
無関心な人々の行動をまるっきり変えてしまう「行動変容」
アップルが2年で世界一の腕時計メーカーになった理由
- アップルウォッチを発売してから2年で売上高世界トップの腕時計ブランドに上り詰めた
- オメガ、カルティエ、シチズン、セイコーなど名だたるブランドを差し置いて新参者のアップルがなぜトップになれたのか?
- ここで着目すべきビジネスフレームワークは「行動変容」
- 行動変容とは、「人々に行動が変わること」
それまでの意識や習慣が段階的に変化し、その段階ごと適切な介入が行われることで、人々が自発的に行動を起こすようになります。
行動変容ステージモデルの五つの段階とは?
- 医療の現場で用いられていた「行動変容」
変容ステージは、次のように展開します。
1.無関心期
6カ月以内に行動を起こす意思がない、行動変容の助言に抵抗感
2.関心期
6カ月以内に行動を起こす意志がある、行動変容の有無双方の価値を評価
3.準備期
1カ月以内に行動を起こす意志がある、行動変容を決心し具体策を考える
4.実行期
明確な行動変容が観察されるが持続期間が6カ月未満、実行や継続のための努力と負担が入り乱れる
5.維持期
明確な行動変容が観察され6カ月以上持続している、行動変容の価値を感じ、自立へ
アップルウォッチを定着させるためにとって施策とは?
アップルが狙ったどうかは別として、アイフォーンを取り入れた世代に対する「腕時計の元来の機能への無関心」を作り出してしまった
「時間を知る機能」をスマートフォンは確実に奪った
- そこでアップルは時計を腕に装着する目的を、「時間を知ること」から「より健康になること」「生活を豊かにすること」に転換する必要があった
アップルウォッチが経験した行動変容の習慣
人々の意識が大きく変わった、高心拍通知機能
- 2017年に高心拍数の通知機能が、人々にとって「自分の健康を守るもの」という認識が広まり、装着するようになった
アップルウォッチはアイフォーンと組み合わせて利用する、最新ガジェット、として立ち上がりはじめました。しかし心拍の通知や心電図センサーの導入を通じて、「健康のため」「命を守るため」という新たな動機が生まれ、 そのほかの機能とともに、アップルウォッチを毎日装着する習慣が生み出されました。
- 健康以外の動機でアップルウォッチをつけていた人に健康へ意識を向けさせたり、疾患の予防や早期の察知という新たな動機を与えられた
「健康のため、命を守るためにアップルウォッチを装着する」という行動変容が生まれた瞬間となった
