第7章 AI時代に向けてますます重要性が高まるRevOps
03 レベニュー組織におけるAI活用の展望
データの価値の変化
- AI時代の到来でデータの価値は高くなり、効果的に活用出来る状態で維持するかが重要
- 単純に分析する、生産性改善のために自動化を図る間接的かつ機能的なものだけはない
消費者とのコミュニケーションチャネルそのものとして機能することも考えう必要性がでてくるでしょう
04 AI時代におけるRevOpsの価値
爆発的に増加するテクノロジーとそれをマネジメントする仕事の増加
AIの発達で、これまで開発に時間を要していたツールやアプリが簡単に構築できるようになりました。コーディングと言われるプログラミング作業は、Codex(コーデックス)などのファンデーションモデルの登場で、生産性が劇的に向上しています。 これらのテクノロジーやデータを統合的に管理し、最適なデータセットをマネジメントするスキルはかなり専門的な仕事として海外では捉えられています。
RevOpsが目指すデータマネジメントモデル
- レベニュー組織内に点在するあらゆるデータを統合すること
- サイロ化のまま、個々の業務に最適化されたAIの学習が進んでしまうことを防ぐこと
- それぞれの実施した内容が、最終的な成果とどのように結びついたのか?ということを防ぐ
05 日本企業が機会を損失し続けた20年とその原因
海外のテクノロジーベンダーから魅力的なマーケットに見えないのは、言語の問題、成長性など色々な要因がありますが、1つはテクノロジーの活用の仕方です。
- 代表的なSaaS製品にCRM製品
- メリット1 業務効率化
- メリット2 製品を利用することで広がるエコシステム
- 日本の多くの企業はこのメリット2のエコシステムを教授できていない
- 日本の企業は古いデータベースや習慣のまま、導入したSaaS製品を自社なりにカスタマイズしすぎてしまう。
- 結果的に、標準化されている領域に独自性を加えて活用ができていない
- AI機能も今後広がっていく中で、ベストプラクティスに沿った標準的な利用ケースに焦点をあてて開発が進む
- 自社のシステムがカスタマイズされた状態だと、このメリットを享受されない可能性が高い
- AI機能を享受するためには、過去のデータにしがみつかず、業務プロセスの革新に挑む機会とする必要がある
今後のAI時代に耐えられる、そして先を見越して能動的に対応できる組織になるためには、家を建て替える意識で今後の運用方針を見直す必要があるのではないでしょうか。
おわりに
- 試行錯誤して乗り越えた人の話を聞くと、論理(ロゴス)だけではヒトは動かない
- ヒトは社会にとって価値のあるもの(エトス)に動機づけられる
- 経営層もRevOpsも、組織として目指すべきビジョンの実現に向けて熱意(パトス)をもって発信し取り組む
最先端のテクノロジーの活用やデータドリブンといっても、それは決して無機質なものではなく、組織はヒトであり、ヒトは論理だけで動くことはないということを忘れないようにしたいものです。