【読書メモ】冒険する組織のつくりかた 安斎勇樹 (著) Part.3
第一部理論編 冒険する組織の考え方
第1章 会社の「世界観」を変える ー5つの冒険的レンズ
- 世界観をそのものを変えると言われてもどこから手を付けるのか?
- 最初から全体を変えるのではなく、組織の考え方がとくに色濃く反映される部分を取り出し、そこから「ものの見方」を変えていく

目標のレンズ「行動を縛り上げる指令」から「好奇心をかき立てる問い」へ
- 軍事的組織の目標はアクションを規定する「指令」・「ノルマ」
- 冒険的組織の目標は、唯一の「答え」ではなく、メンバーの好奇心を刺激し、多様な試行錯誤を触発する「問い」として設計

なぜ「目標が明確すぎる組織」は危ういのか?
「選択と集中」は、勝ち筋がはっきりと見えている状況化や短期的な局面においては、非常に効果的
環境の変化が激しい不確実な要素が多いとき、中長期スパンのときはこの戦略の成功確率は低くなる
固定的なゴールではなく、外部環境の変化に自分たちの知識・体験のアップデートに応じて柔軟に行動を変化させるほうがパフォーマンスが高まる

-「選択と集中」に変わる戦略が「分散と修繕」
「分散と修繕」と相性がいいのが「問い」です。目標を「固定的な命令文」ではなく、「余白のある疑問文」のかたちに落とし込む
チームのレンズ「機能別に編成した小隊」から「個性を活かし合う仲間」へ
「戦士だけのパーティ」でのゲーム攻略はしんどい
- 軍事的世界観と冒険的世界観では協力の「目的」が異なる
- 軍事的世界観におけるチームは「機能的分業部隊」
「分散と修繕」型の戦略を実行するときには、単一職種のチームよりも、多様な専門性・個性を持った混成チームのほうが適しています。
なぜ同じチームで働くのかー個性が違うからこそ、「道具」ではなく「仲間」になる
- チーム観のアップデートの重要ポイントは2つ
- ①.お互いの個性を活かし合う
- ②.チームを精神的な共同体としてとらえる
ドライな組織ほど「致命的な問題」を見落とすワケ
経営学者のロナルド・ハイフェッツが組織における問題には「技術的課題」と「適応課題」の2種類
- 技術的課題| すでにある知識・技術によって解決できるトラブル
- 適応課題|当事者が考え方や価値観、関係者を変えない限り解決しないような問題
今後は多様性のあるチームが増えていく中では、「適応課題」が生まれてくる。
適応課題の存在に気づき、それを解決していくためには、チーム・組織内のメンバーに対する深い理解が不可欠です
会議のレンズ 「伝令と意思決定の場」から「対話と価値創造の場」へ
「軍略会議」がチームの熱量を奪う
「会議」の捉え方も大きく異なる
なんのために集まってコミュニケーションを取るのか?という目的が変わる
軍事的組織における会議の3つの役割
- ①メンバーそれぞれが集めてきた情報を持ち寄る「報告」の場
- ②みんなで意見を出し合ってやり方を決める「意思決定」の場
- ③リーダーからメンバーに方針を伝える「伝令」の場
会議の場に対してそもそも全員が乗り気でないなかで、意思決定された内容をただ伝令するだけでは意図まできちんと伝わらないことがある
対話は「雑談・討論・議論」とどう違う?
- 冒険する組織は会議の目的ややり方を根本から変えてなければならない
- 必要なのは「対話と価値創造の場」
- 重要なのは「対話」

社内で「対話」をするための3つのステップー察知・理解・共創
- ステップ① 前提のズレを「察知」する
- ステップ② 互いの前提の違いを「理解」する
- ステップ③ 目線をあわせ、新たな意味を「共創」する
成長のレンズ 「望ましいスキル・行動の習得」から「新たなアイデンティティの探究」へ
「冒険的成長」とはなにかー「使えるやつ」ではなく、「しっくりくる自分」になる
- 軍事的組織において、成長は「望ましいスキル・行動の習得」
- 冒険的組織において、成長は表面的に観察可能な「スキル・行動」にとどまらず、人間としての成長に目を向ける
自分の内的動機に基づいて、より「しっくりくる自分」像を発見していくプロセスこそが「成長」
「やりたいこと」の神格化と「とにかく承認されたい」病のあいだ
- 自己実現を「成長」の中心軸におく2つの落とし穴
落とし穴①内的動機への偏重ー「やりたいこと」の神格化
- 誰もが「将来の夢」や「野望」を明確にもっていなければならない風潮
- 崇高なビジョンでなく、「手触りのある好奇心」で十分
落とし穴②外的価値への偏重ー「とにかく承認されたい」病
- 外的価値(商品としての自分の市場価値など)を高め自己犠牲的に頑張りすぎてしまう
「自分らしさ=アイデンティティ」が見つかるタイミング

内的動機と外的価値の結びつき方、すなわち「なにに好奇心を向けていて、どんな価値を生み出している人なのか?」をアイデンティティの中心として捉え、冒険的世界観における「成長」のキーワード
「アイデンティティの探究」は一生涯にわたって続く
人のアイデンティティは「一度確立されればそれでおわり」といったものではない

組織のレンズ 「事業戦略のための手段」から人と事業の可能性を広げる土壌」へ
「戦略」がメイン、「会社」はサブーチャンドラーの「組織は戦略に従う」
- 軍事的世界観では、組織は「事業戦略のための手段」
御社はなぜ「やるべきこと」を実行できないのか?ーアンゾフの逆命題「戦略は組織に従う」
- 上記の「組織は戦略に従う」にもそうとは言えない側面もあるのではないか?その中で最も有名なのがアンゾフの「戦略は組織に従う」
組織が外部環境の変化に対応するときには、組織に備わっている「文化」や「学習能力」が大きなカギを握っている
日頃から「土壌」を耕しておけば、人や事業が育つ
- 多様な戦略をとれる組織のほうがこれからの時代は有利
- 「戦略づくり」より「組織づくり」が重要になる時代

組織づくりとは、人と事業の可能性を最大化するための「土壌」を耕す行為
