【読書メモ】冒険する組織のつくりかた 安斎勇樹 (著) Part.7
第5章 冒険する「チームづくり」のカギ
チームのレンズ
機能別に編成した小隊から個性を活かし合う仲間
チームの基本原則
マネジメントチームは組織の靭帯
KEY5 「深い自己紹介」で心理的安全性を正しく高める
「心理的安全性の誤解」という誤解ー埋もれた"らしさ"を覚醒させるもの
心理的安全性の高い組織というのは、ただの「仲よしチーム」「安心感を持って働けるやさしい会社」とは違います。責任やプレッシャーから自由な「ぬるい職場」を実現することが、心理的安全性の真意ではないのです。 こうした「心理的安全性をめぐる誤解」については、すでにさまざまなところで指摘されています。しかし注意が必要なのは、この誤解への批判が、かえって「心理的安全性の核心」を見えづらくしている側面もある
- 心理的安全性の最も重要な働きは「集団が持っている個性を引き出すこと」
- ただし、ここで発現するのは「望ましい個性」だけではない
- 怠惰なチームはより怠惰に、大胆なチームはより大胆に
- 心理的安全性を高めることと平行して組織文化を耕すくことも重要
「自己紹介が大好き!」という人はいないー深い自己紹介を実現する3つの考え方
- 心理的安全性の高いチームをつくるためのいちばん手堅い方法は「自己紹介」
- チーム作りという観点で、自己紹介をないがしろにする「浅い自己紹介」はNG
深い自己紹介のポイント① コストをかける
- 時間的コストをかける
- 1,2分ではなく、チーム結成時、メンバーの入れ替え時、プロジェクトのキックオフや期初などに時間を確保する
- 定例ミーティングの枠を拡張して、最低1~2時間、場合によっては合宿をして半日〜①日がかりで開催するのもおすすめ
- 金銭的コストをかける
- 深い自己紹介をねづかせるために経営や人事がそのための予算を確保し、制度を設計してしまうのが利用
- オフサイトミーティングでのチーム作りなどの予算をあらかじめ確保する
深い自己紹介のポイント② 共通のフォーマットを用意する
- あらかじめフォーマットを用意しておく
深い自己紹介のポイント③「一度やって終わり」にしない
- 深い自己紹介は定期的に繰り返すことが重要
- プロジェクトの終了時、月次、四半期ごと、年度ごとなどの決まったタイミングで「深い自己紹介」をスケジュール化する
- 小さな変化や近況をお互いにシェアするなど、必ず自己紹介という形式に拘る必要はない
「自分をさらけ出すのが上手い人」はどんな話し方をしているか
自己紹介での話し方のポイント① 武装を解除して内面をさらす
次のような感情にフォーカスした語りを意識する
- もともとどんなことが好きで、なにをやりたかったのか
- いまの仕事に就くときに持っていた想い
- 現在、モチベーションに感じていること
- 将来的に挑戦したいなと思っていること
- 楽しいと感じること
- 不安や葛藤を感じていること
- 苦手だ、嫌いだと感じていること
自分の弱さをどんどん開示していくべき
自己紹介での話し方のポイント② 歴史を掘り下げる
- 聞き手が問いかけを通じて、背後にあるストーリーを掘り下げていくと効果的
- 上手な質問をすることではなく、「相手に関心を持ち、そのストーリーを心から面白がること」が大事
自己紹介での話し方のポイント③未来について語る
未来について願望や展望を共有する
聞き手側の問いかけの工夫
- 回答のハードルを下げて、相手に忖度させない
- 望ましくない未来について質問する
- 具体的なロールモデルをあげてもらう
KEY6 「私たちらしさ」とは?チームアイデンティティを言語化する
"自分たちらしさ"を「言葉」にする意味なんである?
チームアイデンティティとは「そのチームらしさ」です。「みなさんはどんなチームですか?」と聞かれたとき、「私たちは〇〇なチームです」「〇〇が得意なチームです」などと返ってくる共通見解こそが、そのチームの核となっているアイデンティティだと言えます。 チームアイデンティティが明確に言語化されていると、メンバーはチームに対して「所属する意味」や「自分とのつながり」を感じやすくなります。
チームのアイデンティティを"言語化"する3つのコツー「連想ゲーム」「ネーミング」「ローカル理念」
らしさの言語化①連想ゲームで要素を出す
- メンバー全員があるまる会議の前後に15分ほど時間を確保し、次のような問いかけをする
- 「このチームらしさってなんだと思う?」
- 「〇〇チームと聞いて思い浮かべるキーワードは?」
- 「ほかのチームと比べたとき、どんな特徴があるだろう」
- 「このチームを動物にたとえると?」
- 「このチームの必殺技は?」
- 「このチームを漫画・アニメのキャラにたとえると?」
- 個人の思いつきを2~3分自由に書き出す
- 大事なのはなぜそう思ったのか?をその理由を共有してもらいながら対話をする (10分)
- 無理に最終結論を出す必要はない。お互いの答えを通じて感じたことをそれぞれシェア(2~3分)
- これを定期的に繰り返していくと、各自がどんなふうに"チームらしさ"をとらえているのかが可視化され、チームアイデンティティの言語化が進む
らしさの言語化②チームに名前をつける
- ある種のニックネームとして「非公式なチーム名」をつける
らしさの言語化③チームの経営理念をつくる
- チームならではのバリュー(大切にしたい価値観・行動指針)を策定する
チームのアイデンティティを"生成"する2つのコツー「独自ルーティン」「メンバー巻き込み型採用」
らしさづくり①独自の儀式・ルールをつくる
- 定例ミーティングにチーム独自のルーティンを設計する
- 定例ミーティングの運用に工夫をこらすと、定期的にチームらしさを生み出す機会が得られる
らしさづくり②採用にコミットする
- チームの現場メンバーたちにも採用プロセスに参加してもらう
- 採用メンバーが入社したあとのオンボーディングもスムーズにいく
KEY7 チームの問題解決は「目線合わせ」が9割。「解くべき問い」を見つける
「離職者の急増」が"問題ではない"理由ー問題解決は「問いへの合意」からはじまる
チームによる問題解決のカギは、メンバー間で「目線」を合わせて「解決すべき問い」について合意することです。 チームメンバー間で「これに答えを出すべきなのだ」と前向きに合意された問いのことを、本書では「課題」と呼ぶことにします。

真の問題は"こちら側"に隠れているー適応課題の発見に欠かせない「チーム力」
- チームが直面する問題の多くは「技術的課題」ではなく「適応課題」である
一部の問題は、しかるべき知識や技術さえあれば解決できます。インターネット上や自社内にそのリソースがなくても、弁護士やコンサルタントなどの専門家に相談したり、外部講師に研修をしてもらったりすれば、それを補うことが可能です。こうやって対処できる問題が「技術的課題」でした。
他方で、チームが取り組むべき問題の多くは、専門的な知識・技術だけでは解決できない「適応課題」です。これに対処するためには、自分たちの価値観や考え方、関係性そのものを修正する必要がありました。
- 適応課題と技術的課題を取り違えたアプローチが発生している
- 適応課題を見過ごさないために、「ぼんやりとして問題」を「はっきりした問い」へと変換する「目線合わせ」を行う
KEY8 「共通体験」のリフレクションで、チームの学びを深める
「何年も一緒に働いているのに、つながりが弱い職場」の共通点
- 同じチームで長く働いているのに、「共通体験」として意味づけが行われていない
- リフレクションがあって、初めてチームの共通体験となる
冒険的チームづくりの観点からは、「チーム単位でのリフレクション」が欠かせません。できるだけ実体験から時間を空けず、こまめに振り返りを行うことをおすすめします。 なんらかのプロジェクトが終了するたびごとに、あるいは、ルーティン業務なら四半期ごと・半期ごとなどで、リフレクションのスケジュールだけでもまず決めてしまいましょう。
チームのリフレクションを「公開イベント」化する
リフレクションはしばしば、失敗や間違いに対する「反省」だと誤解されがちです。しかしここで重要なのは、失敗・成功だけにとらわれることなく、すでに起きた出来事や自分たちがとった行動を客観的に見つめ直すことです。 チームリフレクションは反省会や責任追及の場ではなく、一人ひとりがリフレクションを持ち寄り、共通体験を意味づけながらチームの教訓を得る場なのです。 また、チームでのリフレクションを社内公開イベント化すると、チームレベルだけでなく、組織レベルでの「共通体験」化も進みます。なかでも、チームづくりと組織づくりを同時に実現する「社内番組」は、ぜひともおすすめしたい取り組みの1つです。
チーム内の問題が驚くほど見つかる技法ー「KMQT」リフレクション
- 「KMQT」
- Keepー印象に残っているよかったこと、これからも続けたいこと
- Moyamoyaープロジェクト活動のなかでなんとなく引っかかっていて気になること、"モヤモヤ"すること
- Question—向き合っていきたい問い、探究していきたいこと("モヤモヤ”を問いに変換すると?)
- Try→今後やってみたいこと
