第4章 深い1on1を実現する2つのスキル 1on1が変わる!「アドバイス」
1on1の中で一番難易度が高い「アドバイス」
アドバイスとは、自らの経験を踏まえて相手に助言することです。
伝え方① いきなりアドバイスしない。まず関係の温まりを見計らう
- 相手の話をじっくり聞く。これが大前提。
- ディぷカンバセーションで話を深め、相手の本当の望みや目的がきちんと見えてから、初めてアドバイスする
伝え方② アドバイスの前に断りを入れる
- 突然アドバイスするのではなく、「もしよかったら私の経験から〜」など一言断ってから、話すことで相手は心の準備ができます
伝え方③ 提案し、相手に選択を委ねる
- 伝え方②で断りをいれ、アドバイスをしたあとに、「こんな考え方もありますがどうでしょう」と相手に感想を聞く。
- 相手がちょっと違うかもと感じていたら、感謝を伝えつつ、掘り下げるきっかけにする。
アドバイスすべきこと① 知見
使う3つの知見
- 自分の経験そのもの
- 自分の経験から得た教訓
- 他人の経験
アドバイスすべきこと② 理論
- 自分の経験ではないけれど、理論としてこんなことが言われていると相手に伝えられるなら、良いアドバイスになる
アドバイスすべきこと③ 視点
「違う視点の提供」
相手の視野が広がるように、異なる解釈を提示してあげること
「思考のクセや考え方に対するフィードバック」
- 本人の思考のクセがその人の成長を少し邪魔しているかもと感じたら、「ポジティブな声がけもセット」にフィードバックをする。
アドバイスをする時の確認事項
【ポイント①】相手はあなたの「言っている言葉」を理解できていますか?
【ポイント②】相手はアドバイスを実行するスキルや知識を備えていますか?
【ポイント③】それは本当に相手が望んでいることですか?
【ポイント④】相手の置かれた状況に入れできていますか?
【ポイント⑤】相手の繊細なところに踏み込みすぎていませんか?
【ポイント⑥】原因ではなく解決法に焦点を当てていますか?
良いアドバイスをするためにまずは自分を振り返ろう
- ライフチャートや人生の棚卸し・自己理解シートをつかってこれまでの経験を振り返る
自分の過去の経験を「教訓化」しておく
「クロージング」を忘れずに
話した内容のポイントを絞って伝え、気づきを尋ねる
- 60分間の1on1なら、10分前くらい
- 30分間なら終了7,8分前くらいに
「そろそろまとめに入っていきますね」、「今日の話を整理していきます」とクロージングを始める
「どういう話し方1on1が始まったのか」→「話の途中でどういう気づきがあったのか」→「現時点でどういう話に着地したのか」を伝える
- その上で、「ここまで話してみていかがでしたか?」や「ここまで話してみて何か気づきはありましたか?」と必ず相手に話をふる
労う・ほめる・鼓舞する
- 最後に相手の良いところを言葉にして、存分に労ったり、ほめたり、鼓舞したりして1on1を終える。