第2章 フィードバック理論
サーベイ・フィードバック基本の「3ステップ」
「見える化」「ガチ対話」「未来づくり」
第1フェイズ サーベイの実施
第2フェイズ フィードバック・ミーティングの開催
- ②.ガチ対話・・見える化した組織課題にチーム・関係者全員で向き合い、問題解決・解消を目指して話し合う
- ③.未来づくり・・これからの自分たちの組織・チームどうしていくかの「未来」を当事者たちが「自分ごと」として決め、アクションプランをつくる。
サーベイ・フィードバックにおける「データ」とは、一言でいえば、「職場の状況を『見える化』するような情報」
中原 淳. 「データと対話」で職場を変える技術 サーベイ・フィードバック入門 これからの組織開発の教科書 (Japanese Edition) (p.83). Kindle 版.
職場を状況を見える化するための情報4種類
- 質問紙調査
- 面接・ヒアリング
- 観察
- 二次データの分析
データが行動を変えるメカニズム①
「コレクション効果」
サーベイによって職場・集団に「質問」を投げかけ、データを集めるという行為自体が、「人々が行動を変えるためのエナジー」を内包している
質問項目は「社員へのメッセージ」。
メンバーは回答する際に、このデータがどのように
集められ、活用されるのかと熱い視線を送っている。
データが行動を変えるメカニズム②
「フィードバック効果」
インプットの量を増やすことなく、アウトプットを増やす方法がある。
それは「アウトプット」に関する様々な情報を、それ以降のインプットに対して提供し、インプットの質を変えていくこと。
フィードバックの概念のもともとの発想。
人と組織にも応用されはじめたフィードバック
フィードバックされた情報が職場に変化をもたらす2つの理由
モチベーション機能
フィードバックされた内容によって、「物事を変えよう!」という動機が人々の中につくられる。
「通知された情報」と自分の姿との間の「ズレ」が生まれ、不安が生じる。その不安によって「物事を変えよう」という動機が作られる。
ディレクション機能
自ら行動を変える上で、何を直せばよいのか「手がかり」を得やすい。
データがどれだけ正確でも対話が生まれないと意味がない
具体的にいえば、マネジャーがサーベイの結果について部下と話し合う場合──とくにグループ討議というかたちで行う場合に、はっきりとしたプラスの変革があらわれたのに対し、マネジャーがサーベイの結果を部下と共有せず、また部下とともに組織改善をはかる変革計画を立てることができなかった場合、何の変化も起きないことを、ただちに見てとりました。それどころか、何の音沙汰もないという曖昧な状況に、部下が不満を持ってしまったというエピソードを残しています
中原 淳. 「データと対話」で職場を変える技術 サーベイ・フィードバック入門 これからの組織開発の教科書 (Japanese Edition) (p.114). Kindle 版.
Column4 ひとりぼっちの「孤独なデータ」は価値を生み出さない
データはデータとつながって、はじめて価値を生み出す