第6章 マーケティングで継続的に「価値」を高め続けるー企業も人も、価値を生み出すことで成長し続ける
継続的に価値を生み出すためには?
企業が生き残るためには、「継続的な価値の創造」が必要
- 継続的な利益をあげるためには、企業は一過性ではなく、継続的に価値を続けることが必要。
- 一度成功したから、同じことを続けていたら、その価値は薄れていく可能性が高い。
「売れる仕組みづくり」ではなく「継続的に価値を生み出すこと」
マーケティングの究極の目的は、「継続的に価値を生み出すこと」
<中略>マーケティングの目的は価値をつくること。そして価値を見出すお客さまを創造すること。結果として企業や組織は継続的な利益を手にすることができる
本当に優れた広告とは
陥ってはならないマーケティングの「ダークサイド」
- 「ダメな広告」とは「消費者を欺く広告」
- プロダクトアイデア ⇒ その商品自体が提供し得る便益と独自性
- コミュニケーションアイデア ⇒ それらをどのようにお客様に伝えるか
- コミュニケーションアイデアを工夫(操作)して、プロダクトが提供しえないものまで提供できるかのように伝えようとするのが「ダークサイド」
「ダークサイド」と「過小評価」のジレンマ
- 「過剰期待」⇒ 訴求する内容が実際のプロダクトの価値よりも大きく訴求
- 「過小評価」⇒ 実際のプロダクトが提供できる便益と独自性よりも訴求する内容が弱い場合
- 上記2つのジレンマの間で、継続性のある形でプロダクトの便益と独自性を訴求することが重要。
マーケティングを使って成果を出すには?
理想はビジネスに関わる全員がマーケティングをしていること
- すべての仕事は「誰かのために、何らかの価値を生み出して提供する」こと
すべては「お客さま」に軸足を置くことから
マーケティングの核となるスキルとは「お客さまの気持ちになりきって、お客さまにとってどういうものが価値になり得るかを創造する力」 P.246 引用
- お金儲けを目的にしていると、お客さまが価値を感じているかどうか、一過性なのか継続的なのかが気づきにくくなり、売上達成のみを目的化してしまう。
結果的に、お客さまから離れていき、自分たちが、誰に、どんな価値を実現して、誰から利益を得ているかわからなくなる。
天才マーケターの共通点
- 「何をやったらお客さまに喜んでもらえるか」ということを必死に考え続けている
- 「たくさん失敗している」ということ
価値を創造するスキルを鍛える「なぜ買うのか」のシミュレーション
- お客さまにとっての価値を想像する力は、「常にどこでもシミュレーションを重ねていくこと」が大事
例えば、スーパーや小売店に行き、実際に商品を手にとって「誰がこれを買っているんだろう?」「どういう人がこの商品に高い価値を見いだすんだろう? 」「それはどんな便益と独自性なんだろう?」と想像をしてみるのです。P.250 引用
生活に関わるあらゆることを「価値」から考えてみるトレーニング
自分で買い物をしたときも、「なぜ、これを買ったのか?」を振り返ります。 P.251 引用
企業の歴史を調べると、時代とともに変わる「価値」が見えてくる
価値の想像に成功をしている企業の歴史を調べることによって、「人は何に価値を感じるのか」という変還を垣間見ることができるのです。P .253引用
- 歴史を振り返ることで、人はどういう価値を求め、何に価値を感じ、価値の変化をみることで、これからの価値創造につながる
マーケティングを学ぶと、どんないいことがあるのか?
継続的な価値づくりは、キャリアの形成にも役立つ
マーケティングを突き詰めていくと、個人個人のキャリア形成の話につながっていきます。 P.257引用 - 自分のキャリアを考えるとき、「価値」と「お客さま」の観点で考える。
自分は何らかの価値を提供できているのだろうか?
誰かに「助かる」とか「うれしい」とか「ありがたい」と思われているだろうか?それは誰だろうか?
他の人には提供できないものを生み出せているだろうか? P.258引用
- 重要なのは価値を創造し続けること
価値の創造によって、人は「生きる意味」を見いだせる
人は「自分が価値をつくりだせる存在である」ということを自分で感じたいし、そう感じることによって自分はここにいていいと思えるのです。結局のところ、人間の本質というのは、そういうところにあるのではないかとおもっています。
マーケティングを理解できると、人生もラクになる
自分が今やっていることに、価値を感じる人はいるだろうか。P.266引用