第3章 価値は「お客さま」と向き合うことでわかるー価値をどう知り、どうつくるか
「お客さま」を理解するためには、まず何からはじめればいい?
すべては「たった1人の実際のお客さま」を理解することから
- POSデータ、会員カード情報、購買履歴、Eメールの開封率、行動ログなどなどのデータ分析では不十分。その理由は、お客さまの購買行動の裏にある深い心理に自分自身で気づいていないことも多いため。
私がもっとも大切にしているのは、具体的な1人のお客さまの理解です。P.99引用
- N1インタビューにより、購買行動の観察を通して、裏にある深層心理を理解し、ビジネスをw成長させる便益と独自性のアイデアを見つけていく。
「1人のお客さまだけの理解で本当に大丈夫か」という心配に対して
誰か1人がお金を払ってでも手に入れたいと思っている価値に対して、同じように感じる人は何千人、何万人、何十万人、何百万人といるのです。
- 本書の中ではマスを目に向けることにより、平均的な回答での失敗例、友人を招いての食事会、地球温暖化のことなどわかりやすく書かれていました。
「お客さま」の分析結果をどうマーケティングに活かせばいいのか?
お客さまのその行動は、どんな心理から生じたのかを深堀りする
- 直接の会話やインタビューなどから本当に望んでいることか、掘り下げながら心情の理解を進めていくことで、プロダクトの便益と独自性を導き出す。必要に応じて、量的調査も行い、便益と独自性に価値を見いだす人がどのくらいいるのかも調べる。
「便益と独自性の引き出し」が増えると、マーケティングスキルも磨かれていく
- 他社製品を使っている「未購買顧客」にもインタビューを行う。
- いろいろなインタビューを行うことで、便益と独自性の提案を思いつく「引き出し」が増えていく。
- 大事なのは、1つのカテゴリーにとらわれずに、お客さまが求める便益を起点に発想する。
- 例えば、ヨーグルトの競合として、便秘薬など
- なぜ購買を続けているのか、なぜ購買をやめたかの行動の理由を深堀りしていく
お客さまと向き合えば向き合うほど、仮説の精度が高まる
- 行動を起こす現場をよくみて、お客さまの行動と心理に向き合っている人が「仮説設定能力」が 高くなる。
- 仮説をたて、引き出しを増やし続けることが大切。
「お客さま」を分析しても、プロダクトの価値がわからないときは?
- お客さま自信がきづいていない潜在的なニーズを洞察する力を鍛える。
- そのためには「違った」「これじゃない」といった失敗を繰り返していく
自分の「売れそう」という感覚はあてになるか
お客さまが求めているものから製品やサービスを生み出していくことを「カスタマーイン」
この反対が「プロダクトアウト」です。創業者自身がほしいと思うものを開発するなどのように、自分たちが提供したいものをつくる。
- どちらも重要なのは、「便益」と「独自性」というプロダクトに「価値」を感じくれる「具体的な1人のお客さま(WHO)」が見つかるかどうか
そうはいっても「自分がお客さま:のプロダクトは売れる可能性は高くなる
- 自分がお客さまの1人として、自分と同じように感じる人はどんな人だろうが想像しやすい
自分がお客さまではないプロダクトをマーケティングするときに大切なこと
- プロダクトに便益と独自性を感じている人の話に耳を傾け、価値を見つける
SNSの登場で、マーケティングはどう変わったのか?
- Z世代はTVを見ないなどひとくくりで判断するのは危険
今どのツールが重要なのかはどんどん変わっていってしまう
自分が価値を届けたいと思うお客さま(WHO)が明確ならば、どういうメディアやツールが効果的か、研究すべきかは、自ずと決まってきます。
世の中は常に変化することを念頭に、自分たちはどんなお客さまに、どんな便益と独自性を提供するのかを考え続けることが重要。