プロローグ
「人的資本経営」とは、結局何をすればいいのか?
人的資本経営の次のような疑問
- 「人的資本経営」とは何なのか?何をすればいいのか?
- 自分の会社はどこまで「人的資本経営」ができているのか?
- 「人的資本の開示」とは、具体的に何をすればいいのか?
人的資本経営の悩み
- 組織としてより成果を上げるためには、どうすればいいのか?
- 人の不足や離職にどのように対処すればいいのか?
- 人の能力や意欲を高めるためには、どうすればいいのか?
こうした悩みや課題に対してのヒントが見つかる本
人的資本経営でやるべきことを一言で表すならば、「人と組織を健全(健康)な状態にして、企業の目的実現に最大限貢献してもらうこと」
人的資本経営のやるべきこと
- 自社としての、人と組織としてのありたい姿(健全な状態)を決める
- ありたい姿を実現するために、自社に適した取り組みを決めて行う
上記2つを行うために必要な思考整理
- 「問い」の活用をする
- 「人と組織としてのありたい姿」「それを実現するための取り組み」を明らかにするために「考えるべき問い」を包括的に、順序立てて示していきます
なぜ「問い」が重要なのか?
理由は3つ
- ①それぞれの会社に合った「答え」を見つけ出すことができる
- ②一般論や他社の「答え」や「取り組み」を知るよりも、環境変化に合わせた考え直しができる
- ③思考を深め固定概念から抜け出しやすくなる
- 特に重要なのは①それぞれの会社に合った「答え」を見つけ出すことができる
企業の特性や使命・戦略を踏まえて、「当社としてのありたい人と組織の姿は何か?」という大きな問いに答えを出す必要があります。「当社に適した取り組みは何か?」という答えを考える際も同様です。
これらの答えを整理して、「人・組織のビジョン」と「人材戦略」をつくり実行していく。ここまでが人的資本経営で行うべきことです。
本書の構成
- 第1章 人的資本経営や開示の「なぜ」「なに」
- 第2章 実践 人・組織のビジョンとして人事戦略を描くための問い
- 第3章 人的資本経営の開示の準備