第2部 一気に頭のいい人になる思考の深め方
第1章 まずは、バカな話し方をやめる「客観視」の思考法
頭のいい人になるためにも、「何をしないか」は「何をするのか」と同じくらい重要です。
人がバカに見える3つの「瞬間」
話が浅くなる3つの理由
- 根拠が薄い
- 言葉の「意味・定義」をよく考えずに使う
- 成り立ちを知らない
※話題やテーマで話の「深さ・浅さ」が決まるわけではない
少ない情報を信じ切るとバカに見える
- TVが言っていた、著名人が言っていただけで引き合いに出すことは浅い
問題は「なぜこのように述べているのかの理由を知らない」のに引き合いに出すこと
- 自分の意見がないように見え、この人の話は聞く価値がないと思われてしまう
思い込みが強いと頭が悪く見える
- 話が浅くなる理由は認知バイアスと関係がある
- 認知バイアスとは、偏見や先入観、固執断定や歪んだデータ、一方的な思い込みや誤解などを幅広く指す言葉として使用される」
- 認知バイアスがあることを意識して、ちゃんと考える人になる
- 認知バイアスの中で注意しておきたい2つを紹介
確証バイアス 〜人間は見たい世界しか見ない〜
確証バイアスとは、自分の都合のいい情報ばかり集めて、自分にとって都合の悪い情報は無視する傾向
後知恵バイアス 〜結果論ならいくらでも言える、評論家的思考〜
- 結果を知った後に、あたかもその結果を知る前から予測していたように考えてしまう心理状況
話を深くするふたつのコツ
①.自分の意見と真逆の意見も調べる
②.統計データを調べる
頭のいい人のデータ検索術
- データの出所が重要
- 民間企業の発表している数字より、大学もしくは政府の発表しているデータは客観性がある
- ネットで検索時に以下のワードを追加する
- 「検索用語 site: .go.jp」 ⇒ 政府系のドメイン
「検索用語 site: .ac.jp」や総研 ⇒ シンクタンクや大学が発表する情報
言葉に敏感たれ
大人こそ辞書を引こう
相手が受け取り言葉の意味を想像し、できるだけ定義の齟齬が出ないように話す
- 例えば、コミュニケーションという言葉でも「対面」なのか「メール」や「チャット」などのオンラインなのか
言葉の定義で「行動」が変わる
言葉に敏感になり、定義を掘り下げることは、言い換えれば、思考の解像度を上げること
成り立ちを知ろう
成り立ちを調べるコツ
- まずは語源を調べる
- 働いている業界、働きたい業界の成り立ちを調べてみる
第2章 なぜ、頭のいい人の話はわかりやすいのか?「整理」の思考法
頭のいい人が、難しいこともわかりやすく話せる理由
頭のいい人は話す前の「理解」に時間を使う
- 難しい話でもわかりやすく話すためには、"物事の本質を理解できている"ことが大事
人の心を動かせるかも、わかりやすく話せるかも、理解の深さに比例する
考えるとは整理すること
「理解している」は「整理されている」と同義
違うものをわけ、同じものをまとめる。これは整理の作業
だれでも結論から話せるようになる法
結論から話そうとしても話せないワケ
- 「重要な情報」と「その他雑多な情報」を分ける
- 結論が何かはっきりさせる
だれでも結論から話せるようになる最も簡単な方法は、結論とは何かを相手に聞くこと
万人に当てはまる「結論の定義」
「相手が最も聞きたいであろう話」からしてください。つまり、「結論から言え」というのは、本質的には、自分がしたい話ではなく、相手が聞きたい話を最初にしろということ
なぜ結論から話さないといけないのか?
- 結論がわからないと、相手が必要かどうか判断ができないまま聞くことになってしまう。
- 結論から話すことで、相手の"聞くスイッチ"をオンにできる行為
事実と意見を分ける
脳は勝手に都合よく置き換える
行動経済学者ダニエル・カーネマンは人は
人は、出された質問が難しいと、それを簡単な質問に置き換えてしまう事実とは証拠をあげて裏付けすることができるものである。意見というのは、何事かについてある人が下す判断である。ほかの人はその判断に同意するかもしれないし、同意しないかもしれない。「理科系の作文技術」より
「事実」と「意見」を分けて話すコツ
- 反射的に答えるのではなく、それは証明可能な事実か?自ら判断を下した意見か?を一息おいて、答える
自分の意見を持つ方法
その人が感じたことは紛れもない事実です。ただしそれはあくまでも主観的な事実 他人に証明できるかというと「そう思ったので」という他ありません
証明が可能な事実は客観的事実
自分の意見とは「主観的事実である感想から出発し、根拠を集めることで他にも納得できる形にする」こと
事実を求められているときに、意見を述べない
- 意見を事実のように言わない