第3章 深い1on1を実現する2つのスキル 1on1が変わる!「ディープカンバセーション」
1on1における「ディープカンバセーション」とは
- 3章、4章は具体的な1on1のスキルを磨く方法の解説。
ディープカンバセーション
相手との信頼関係を構築し、相手の本当の課題に気づくべく話を深めていくためのスキル
①信頼関係構築
②傾聴
③深掘り
信頼関係構築
- 1on1の中でまず何より大事なのが、相手との信頼関係の構築
- そのために、「否定しない」という姿勢
- 意見は違っていても良いが、否定はしてはいけない
- 相手に与えるイメージを考える
- 相手に不快感や不安感を与えないために、信頼に足る服装や振る舞いをする
「話し方」を考える
- 信頼関係を築くまで話すトーンは相手に合わせる
- 「でも」「だって」「ですから」など「D言葉」はなるべく使わない
- 無意識の偏見に気をつける
「自己開示」をしよう
- 自分が自己開示していないのに、相手も心を開きづらい
- 1on1の冒頭1、2分は自己開示をするのがおすすめ
- 自己開示の具体的な方法
- 相手に関心がありそうな話題を振る→ 「相手に関心を示す」
- 自分の話も最後に少し添える
- 相手と自己紹介シートを交換しておき、あらかじめ話を準備しておく
立場上行ってはいけないひと言に注意をする
- 愚痴に同調しての「自分もあの人が嫌い」
- 会社の批判を公然と行う
- 1on1を部下や後輩に対して実施する側なのに「人の成長に興味がない」
信頼関係構築のために「守秘義務」は死守しよう
- ①1on1の冒頭で相手に明言しておく
- ②会社への報告もワンステップ踏む
- ③適切な場所を選んで実施する
- ④セキュリティ対策は万全にしておく
- ⑤SNSでは「他言無用」と「言動一致」がキーワード
傾聴
傾聴は言うは易し、きちんと実践するにはなかなか難しいスキル
- 傾聴の4つのポイント
言葉の奥にある「思い」に目を向ける
相手の表面的な話だけに意識を向けてはいけません。「この人がこれを話すということは、本当は何が言いたいんだろう?」と、相手の課題の本質に意識を向けましょう
同調するのではなく共感を示す
- 相手の真意を考えながら、共感を示す。
- ただし「共感」と「同調」は似て非なるもの
- 相手の気持ちに寄り添いつつ、相手を理解しようとする言動が「共感」
口を挟まず相づちのバリエーションをもって話を引き出す
- 相槌の例
- 「ええ」「うんうん」「そうなんですね」「んー」「へー」「あー」「おー」(相手にそうなんだという顔で深く頷きながら)「なるほど」「たしかに」
怖がらずに間をとる
- 沈黙の時間が怖くて、間が取れない人も多い
- 沈黙を恐れて、質問攻めにしてしまうと、1on1はうまくいかない
- 「リフレーズ」と組み合わせ、「とにかく待つこと」を意識する
- 「相手が話し終えたら7秒待つ」がコツ
深掘り
リフレーズを使って話を深掘りする
- 話を深める大前提、「いきなり質問」ではなく、「まず傾聴+リフレーズ」
- 具体的には、相手が発した言葉のラスト一部分を疑問形でリフレーズする「疑問形のリフレーズ」と「キーワードのリフレーズ」
「質問」を使って話を深掘りする
オープンクエスチョンは4W1Hで聞く
- 相手に自由に話してもらうオープンクエスチョンは、「いつ(When)」、「どこで(Where)」、「誰が(Who)」、「何を(What)」「どのように(How)」
- なぜは相手を責めているようにも映り、思考停止させることがある
- 理由を尋ねるときは「なぜ(Why)」を「何を(What)」に置き換える
質問の応用編① 五感で聞く・感情の動きで聞く
質問の応用編② 定量化して聞く
>何%くらいか、10段階で言えばどれくらいか
質問の応用編③ 立場や時間軸を動かして「違う視点」で聞く
質問の応用編④ 自分から見える相手について聞く
質問の応用編⑤ 相手の思い込みを指摘する
質問の応用編⑥ 制約を外して聞く(魔法の質問)
(今ある制約は一旦すべて脇に置いて)もしすべての条件が整うなら、あなたは何をしたいですか?
質問の応用編⑦ 沈黙破りの質問
「今、頭にどんなことが浮かんでいる?」