第5章 課長のキャリア戦略
戦略1 自らの弱点を知る
自分の負けパターンを知っておく
- 自分の弱点を根本的に克服することは困難でも、同じ失敗はテクニックで回避する
- アンガーマネジメントをし、「怒り」の感情をコントロールする
- 自分が知らないことを知り、問題が複雑な場合は、その問題を解決する最も適切な人物を探すことをためらわない
戦略2 英語力を身につける
英語はビジネスの道具
- 英語のトレーニングの時間が一日の中に入っていないと危険
戦略3 緩い人的ネットワークを幅広く形成する
戦略4 部長を目指す
部長になるのはなぜ難しいのか
- 部長というのは特権的な地位のため、定年以外の理由でわざわざ辞める人は少ない、課長がどんなに優秀であっても、部長に昇格することはかなり困難
部長になる方法1 自分の課を成長させて部に昇格させる
- 仕事をたくさんとってきて、自らの課を部のレベルに成長させてしまう
部長になる方法2 部長の定年後のポジションを狙う
部長になる方法3 花形部署に社内転職する
部長になる方法4 転職する
戦略5 課長止まりのキャリアを覚悟する
- 若手社員とともに現場の仕事をこなしつつ、部長を補佐するという仕事には、課長にしか味わえない楽しさがある
昇進をあきらめることのメリット
- 無私になるということが優秀な管理職の条件
課長の失業はスキル不足が原因ではない
- これからの時代は、定年まで今の会社で働けるという前提ではキャリアを考えていけない
- 課長にまでなった人材が職を失うのは、多くの場合が、スキルが足りなかったのではなく、業界の不況が原因
戦略6 社内改革のリーダーになる
- 世界が激しく変化しているなか、自社だけ変化しないでいられるというはありえない
もともと人間は変化を嫌うものなので、過去の成功体験に縛られて買われない
キャリアを考えるのであれば、仮にそれが無駄だとわかっていても、それでも自社を変える努力をし、社内で改革のリーダー(チェンジ・エージェントと呼ばれる)になるべき
変化する将来を予測するために勉強する
自分のやり方を他人によって「変えられる」ことには人間は強く抵抗する、そのために人間の「心の力学」を学ぶ
優秀な若手というのは、こちらからなにかを教える以上に、いろいろな情報を課長のところに持ってきてくれる
家族と過ごす時間が仕事の質を変える
- 世界の進んでいる方向を最もよく感じ取っているのは子どもたち
- 周りが変化しているのに、自分だけ変化しないというのが一番危険
変革に必要な8つのステップ
- ステップ1 大きな危機意識を前者で共有する
- ステップ2 変革プロジェクトを推進する協力なチームを作る
- ステップ3 明確な戦略を作成する
- ステップ4 変革の戦略を全社すみずみまで行き渡らせる
- ステップ5 戦略の推進を妨げる障害を取り除く
- ステップ6 変革プロジェクトの早い段階で成果を出す
- ステップ7 小さな成果を集め、さらに変革を進める
- ステップ8 個々の成果に至った流れをルーティン・ワーク化する
戦略7 起業を考えてみる
人脈、管理ノウハウ、資金を持っている課長には、起業家としての活躍するための素地ができている
起業には失敗は付き物
- 起業というのは、はじめから失敗することを覚悟したうえでチャレンジ
- 生活費は最低でも2年分は積み立てておくべき
社会はアイデアよりも、アイデアを形にするために、無理のない戦略を構築することができて、人を説得することに長けていて、さらに資金を集められる経営者を求めています
戦略8 ビジネス書を読んで学ぶ
良書を選んで読む
多くの先人がその本を読んで、なにか重要なことを得たという「歴史による効果の証明」がなされている本
- 短期的な人気のベストセラーではなく、何度も増刷され、版を重ねていくような本のこと
良書の探し方
- 職場の先輩、上司、取引先の人に尊敬できるキーマンがいる場合、そういた人におすすめの良書を教えてもらう
- 最もハズレを減らすためには有効な方法は「立ち読み」
- どこの書店で立ち読みするかというのも非常に重要
知識と実行を結びつける
- 本で得た知識は実際に実行してみることで、はじめて直感的な思考法を司る小脳に「経験」として刷り込むことができる
- 今自分が実際に実行できないことに関するビジネス書は、それが良書であっても読む価値があまり高くない