Part1 時間を直視する
第5章 注意力を自分の手に取り戻す
現実は注意力によってつくられる
心理学者のティモシー・ウィルソンによると、人間が意識的に注意を向けることができるのは、脳内に氾濫している情報のうちわずか0.0004%程度
人生とはすなわち、注意をむけたあらゆる物事の総体である
ユーザーの意識を乗っとる機会
スマホなどのデバイスは単に、気を散らして重要なことを見えにくくするだけではない。そもそも「何が重要か」の定義さえ、簡単に書き換えられる。哲学者ハリー・フランクファートの言葉を借りるなら、それは「自分の欲しいものを欲しがる能力」を壊してしまうのだ。
オリバー・バークマン. 限りある時間の使い方 (Japanese Edition) (p.101). Kindle 版.
第6章 本当の敵は自分の内側にいる
なぜやりたいことをやりたくないのか
- 人が注意力散漫になるとき、本当は何が起こっているのか
- 目の前の苦痛から逃れるために、気をまぎらせてくれる何かを探す
- この理由は、時間が限られているという現実や、限られた時間をコントロールできないという不安をできるだけ見ないようにしている
- 重要なことに取り組むときに、自分の限界を痛感する。思い入れが強いからこそ、完璧にできないことがもどかしい
- すべてをコントロールしたいという欲求を捨てて、とにかく進んでみるしかない
禅の教えによると、人の苦しみはすべて、現実を認めたくないという気持ちから生じるのだという7。「こんなはずではなかった」「どうして思い通りにいかないんだ」という気持ちこそが、苦しみの根源なのだ。自分は万能ではない。ただの無力な人間で、それはどうしようもない。
オリバー・バークマン. 限りある時間の使い方 (Japanese Edition) (p.112). Kindle 版.