第6章 3つの技術を高めた先にあるもの
自己理解と組織理解による自律の時代
自己理解なしに、自律的に組織に関わることはできない
- 会社も本人もwin-winになるためには「自己理解」と「他者理解」が欠かせない
自己理解は、聴かれることで深まる
自己理解において聴かれることが他より優れている3点
- 1.自分が、自分の何を理解したいのか、自分でも分かっていないことが多い
- 2.自己理解は後回しになりがちである
- モチベーションも、当事者意識も、自分の話をすることから始まる
- 3.問い、素晴らしい問いは、その時、その場でしか生まれない
自律には、他者理解(組織理解)が欠かせない
- 自己理解が深くても、相手への理解が浅いと自律的に関わることができない
- 自分がどのような役割をすることが、その共同体で周りの役に立つのか、わからない
他者理解は、聴くことで深まる
- 早いスピードで変化し続ける会社や環境への理解には、聴くことが大切
- これまでの経験をもとにした自分のジャッジメントを一旦脇において、「この会社にとって、この組織にとって、この人にとって、何が大切で、そこにどんな意図や文脈が流れているのか」受け取る
あなたから「聴くの連鎖」を生み出そう
与えると喜ばれるものが、変化している
- 昔と今ではGiveをして喜ばれるものが変化をしている
- 昔は、個人の悩みが似通っていた
- 今は悩み事も人それぞれ、多種多様になっている。
そのような状況において、コミュニケーションでできる最大のGiveの1つが聴くこと
自分の関心や悩みを話せる場を提供すること自体がGiveとなる
ゾーン3へのフィードバックもこれからの時代にふさわしいGive
- 変化の激しい時代において、バックキャスティングのアプローチは通用しづらくなっている。これからは価値観からフォアキャスティングで考える
自分の大切にしていることを仕事と紐づけて、価値観を満たした仕事を積み上げていくことで、自律的な働き方をつくっていくというアプローチ
あなたのGiveは、空間と時代を超えて、つながっていく
悩んだ時、迷った時、、前に1歩進みたい時に、誰かにじっくり話を聞いてもらう。聴かれることで、自分の気持ちや考えが整っていく。それによって自分に何かしらの良い変化が起きる。すると自分の聴くことで誰かの役に立ちたいと思う。そして、実際に話を聞くと、相手の気持ちや考えが整っていく。
- 本書を読んだあと、子供や家族、部下の話を聴く時間をつくること、聴かれた人がまた、次に聴くことにつながる
テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)がネットワークを築くと、決まった大きさのパイからできるだけ多くの利益を自分のために奪おうとする。(中略)
ギバー(人に惜しみなく与える人)がネットワークを築くと、パイそのものを大きくするので、誰もが大きめの一切れをもらえる。
アダム・グラント 「Give & Take」