アウトプットを頑張る

初めてのプログラミング学習期間中の記録と、日頃読んでいる本をメモのアウトプットをがんばります。

最強Appleフレームワーク 松村太郎 (著), 德本昌大 (著) 読書メモ Part.2

第1章 ビジネスを読み解く、超基本フレームワーク

「マトリクス分析」「ポジショニングマップ」自分の企業や製品の位置づけを一発で理解し伝える

  • スティーブ・ジョブスiPhoneがどんなスマートフォンか、これまでの携帯電話と異なり革新的なのかを説明したときに用いられたのが「マトリクス分析

  • 「マトリクス分析」には、「ポジショニングマップ」と「テーブル型**」の2種類

「極めてスマートで使いやすい」とわかるマトリクス分析

  • 縦軸に「スマート」「スマートでない」横軸に「使いやすい」「使いやすくない」
  • 既存の携帯電話を使いやすくも使いにくくもないが、機能が少ない」とマップの下部中央に、競合となるブラックベリーノキア、パームは機能もスマートでなく、単なる携帯電話より複雑で使いにくいものと配置

ポジショニングマップでは、アイフォーンがどんな存在として作り出せたのか、すなわち最もスマートで最も使いやすい携帯電話であるということを一発で物語り、理解させた

なぜこの「ポジショニングマップ」になったのか?

ポジショニングマップは自社製品や他社製品の現状を、ある特定の二つの軸において分析し、「自社製品をどのように改善すべきか」、あるいは「新製品として、どんなことを目指せばよいのか」を明確にする際に、非常に便利なフレームワーク

  • ポジショニングマップで重要なのは「どんな軸を設定するか

ポジショニングマップの作り方とコツ

  • 二つの軸に有用なのは、「自社や競合の製品やサービスが、どのように選ばれているのか?」「顧客は何を求めているのか?」と分析、評価をする

  • 「性能」と「機能」の場合、一般に性能の良い製品は多機能であるため。左下から右上に向けて1列に並んでしまう

    • 性能や機能の優劣は判断できても、その他の要素をクロスさせた比較表として役割を果たさない
  • 「価格」と「性能」の場合、「高性能な製品は価格が高い」、メーカーによっては「高性能でも低価格で提供したい」などもありえる

  • ポジショニングマップは新製品作る場合や既存製品を発展させる場合、その方向性をどこに向ければよいのか判断する材料になる

SWOT分析環境分析から戦略を導き出す超基本フレームワーク

SWOT分析」によって現在の状況を知る

  • iPhoneは売れないという前評価は当時からすれば真っ当な意見

「クロスSWOT分析」で導かれる強みの強調と弱みの解決

  • 初代iPhoneの発表時には公表していない隠し球、「App・Store」の存在
  • 2008年のiPhone 3G発売時に「強み」の項目に「App・Storeでアプリが追加できる」となった
  • 「最新の良質なアプリを使いたい」というiPhoneの訴求理由として大きな要素

  • SWOT分析は現状把握には役立つが、そこで終わってしまうと「次になにをする」という戦略と行動にたどり着けない

  • そこで、内部環境と外部環境を横軸、縦軸に配置する「クロスSWOT分析」へと発展
  • 機会 ✕ 強み(強みを活かして、機会をつかむ)
  • 機会 ✕ 弱み(弱みを補って、機械をつかむ)
  • 脅威 ✕ 弱み(弱みを克服し、機会を逃さず、リスクを回避する)
  • 脅威 ✕ 強み(強みを活かして、機会を退ける)

アイフォーンはいかに「キャズム」を超えたか?

「市場の1%のシェアが目標」

  • 2007年、アイフォーンの販売目標は1%のマーケットシェア
  • 携帯電話の世界販売台数は、9億5700万台とその他のデジタルデバイスと比べて圧倒的に多く、そのうえで1%のマーケットシェア1000万台の販売台数を2008年の目標数字とした
  • 2008年には、1141万台と目標を達成
  • さらに年間2億台〜2億3000万台を販売しつづけている

市場構造を「TAM/SAM/SOM」でとらえると、実は「1%」はかなりキツイ目標だった

  • 2006年当時、携帯電話の販売台数は9億5700万台、これが全体の市場規模を示す「TAM(Total Addressable Market)」
  • その中のスマートフォンは6.3%に過ぎなかった、アイフォーンが当初獲得しうる最大の市場規模を示す「SAM(Serviceable Avaliable Market)」
    • 約10億台の内の6300万台が最大規模であり、その中の1000万台という販売台数は実はアグレッシブな挑戦
  • 16.7% がアイフォーンが**実際にアプローチできる顧客市場規模を示す「SOM(Serviceable Obtainable Market)」

「イノベーター理論」でアイフォーン元年を分析する

イノベーター理論」は、米スタンフォード大学社会学者、エベレット・ロジャースが提唱した、商品購入態度による消費者の5分類のことです。

  • イノベーター(革新者:Innovators) 2.5%
    • 新しいものを進んで採用する人。
  • アーリーアダプター(初期採用者: Early Adopters) 13.5%
  • アーリーマジョリティ(前期追随者: Early Majority) 34%
    • 新しいものの採用に、比較的慎重な人。
  • レイトマジョリティ(後期追随者: Late Majority) 34%
    • 新しいものの採用に懐疑的で、周囲の大多数が試しているのを見てから同じ選択をする。
  • ラガード(遅延者: Laggards) 16%
    • 最も保守的な人。世の中の動きに関心が薄く、流行が一般化するまで採用しない。

  • ロジャースは、イノベーターとアーリアダブターをあわせた16%のラインでその後のアーリーマジョリティ、レイトマジョリティへ普及へ普及するかが分岐点、アーリーアダプターが普及に向けては重要なカギであると説いた

  • アップルも近年、新しいカテゴリにいち早く投入というより、じっくり後手に回って製品を投入し、結果的に成功するパターンが増えている

    • アイフォーン
    • アップルウォッチ
    • 2024年に発売したビジョンプロ

横たわる「キャズム」をいかに超えるか?

  • ジェフリー・ムーアが「アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間には、容易に超えられない深い溝(=キャズム)がある」と提唱した

  • イノベーター理論では、アーリーマジョリティに日が付けば、急速に浸透していくとされていたが、ハイテク産業を分析したムーアは、「アーリーマジョリティへの浸透こそが、マーケティングにとって重要だ」として間にあるキャズムの存在を提唱した